「まず、司について。司、またの名をクラウン。陸翔の兄。」
みんなの視線があたしに集まる。
「彼は強い。それは能力のおかげもある。」
「能力は何?」
華弥が聞く。
「コピー。」
「こぴー?」
千景が聞き返す。
「コピーって見たり受けたりしたことのある能力を自分のものにするアレ?」
朔弥が言う。
それにあたしは頷いた。
「珍しいの?」
「珍しい。今は1人しかいないはず。」
華弥の質問に朔弥が答える。
「朔弥、詳しいね。」
陸翔が言う。
「そいつを倒せばいいんだな?」
落ち着いた声で奏夢が言う。
「倒すっていうより改心。」
「ん。」
納得したらしい。

