Faily Tale


「兄さん・・・」

彼も呟くように言った。

「もしかして・・・」

「どう思った?俺がいなくなってから人が死んだのは初めてでしょ?」

陸翔はあたしの横を通り過ぎ、彼の胸倉をつかんだ。

「お前が・・・」

戸惑っているのがわかる。

ここから先を言ってもいいのかって思っている。

「あたしの両親を殺したの?」

自分で思ってた以上にすんなりと声は出た。

「そうだ、って言ったら?」

彼の目は楽しむように光る。

「司様、」