「なんで俺が運ばなきゃ・・・」
「あたしに運べというの?」
彼の腕の中でしえるは寝ていた。
「しえるはいつから学校に?」
『到着の1時間ほど前だ。』
「じゃあ、何してたんだ?」
「さあ?」
『訓練だ。』
『パントマイムはスピードが大事だ。その訓練だろ。』
「ここか?」
陸翔が問う。
「うん。」
「しえる?しえる?」
あたしは彼の頬を叩く。
「・・・ん・・・」
「おはよう。家、着いたよ。」
「・・・ありがとうございます。」
彼が下ろす。
『悪魔反応だ。』
「また?」
『あぁ。』
「悪魔反応があったけど陸翔、ついてくる?」
彼は頷いた。

