Faily Tale


右手だけで軽く曲を弾いた。

すると悪魔はぱっと消えるんだ。

「さすがっすね。先輩。」

「今回も役にたたなかったね。」

「・・・すみません。」

「ま、仕方ないよ。」

「なんで吉良なんだ?」

ヘッドフォンから音が聞こえる。

でも、あたしはそれに答えない。

しえるは特別。

パントマイムが本当になるなんて、滅多にいない。

それにきっときちんと覚醒すれば必ず強くなる。

あたしを持ち主として認めたモノがそういう。