「遅れてしまって申し訳ありません。」 丁寧に頭を下げる男。 いや、男の子。 スーツに身を包んでいる。 「篝(カガリ)くん、待っていたよ。」 「お待たせしました。今日はよろしくお願いします。月姫さん、奏夢さん。」 「それでインネの元へ行くんですか?」 「はい。僕の武器は言霊です。例えば浮け。」 篝と呼ばれた彼はリズを指さし、言った。 フワっと彼は浮いた。 「ね?」 と彼は言う。 「僕の名前は篝陸翔。協会幹部です。年は16。」 「そう。行くよ。」 あたしは言った。