Faily Tale


その場にいたのはリズと女の人。

「リズ!」

呼んではみたが、周りが見えていない。

路地裏でリズが女の人を襲っているようだ。

「リズ、ごめん。」

あたしは警棒で彼の頭を思いっきり叩いた。

ちなみに吸血鬼はこんなことでは絶対死なない。

「大丈夫ですか?」

あたしはその女の人に声をかけた。

「えぇ。彼のおかげでとっても美味しそうな元気な女の子がつれた。」

にーっと笑った口の中に見えたのは2本の牙。

「吸血鬼・・・?」

「私はまだ半血よ。君みたいな若いハンターの手に負えるかしら?」

「負えるよ。」

あたしは彼女の鳩尾に蹴りを入れた。

「ぐ・・・」

「何?まだやるの?あたしはいいよ。

あなたがあたしを純血の月姫と知っての行動なら。」

「やってやるわよ。」

すっと立ち上がってきた。

あたしは警棒を出してそいつの足をひっかけ、首を叩いた。