にぎやかな昼休みの廊下。


彼の後ろをついて歩く。


心臓の音が大きくて。


皆のはしゃぐ声が、言葉として耳に伝わってこない。


人通りの少ない階段の踊り場まで来たところで。


彼はパタリと歩みを止めた。


「俺さ」


くるりと私のほうに向きを変え、彼は言う。


「どうしても好きなんだ」


「……」


プツン、と音がして。


完全に切れてしまった。


枯れてしまった。


私たちの、関係。


「他に好きな子、できたんだね」