前を見ると、そこには幼なじみの彼が立っていた。
「え、あ...おは、よ...。」
時が止まったような感覚に襲われる。
目の前にいる彼にも聞こえるんじゃないかってぐらい、心臓がバクバクしている。
突然のことで固まっていると
「...いつも、この時間にバス停に来るでしょ。」
「え?」
突然の言葉に聞き返すと、照れ臭そうに彼は話し出す。
「いつだったか、俺、たまたま早めに学校行こうとバス待ってたら、お前がバス停に来たんだ。で、その...いつもこの時間に来るのかと思って、毎日早めに学校行ってたんだ。」
そして彼は、昔と変わらない笑顔で
「でも今日ちょっと寝坊しちゃってさ。もうバス停にいないよな。と思って来てみたら、お前がいるからスゲー驚いた。」
そんな彼の話を聞いて、思わず笑みがこぼれた。

