《ゆーが!》
《ん?》

あ、昔の俺と夢華・・・

何で餓鬼の俺らが目の前にいるんだ?
懐かしいな、幼稚園の頃の俺達
・・・夢か、これは
直ぐに覚めるだろ、と思いながらその光景を眺めていた
《あそぼー♪》
外遊びの時間だよな
俺は教室の隅で本を読んでいた

だきっと後ろから餓鬼の夢華が餓鬼の俺に平然と抱き着く
今の夢華は絶対と言って良いほどやらねーな
まず、俺の理性が保かどうか

《また、こんど》
抱き着かれた腕を解きまた本を見た
《えー嫌!遊ぶ!》
俺らは幼稚園で軽く演技をしてた
家柄のこともあり、三歳頃から平仮名を始めとした国語、古典、表現
足し算・引き算を始めとした算数数学
外国語は英語を始めにイタリア語や中国語等数ヶ国
だから、漢字を使って話すのは簡単だし書くのだって簡単だ
《俺は良い、お前こそ皆と遊んで来いよ》
だが冷たい俺
優牙も、と腕を引っ張る夢華
一番楽なのが誰とも関わらない事だった
演技もしないで無知な子供を演じるのが疲れてたんだ