「亜美は?」 「大丈夫だよ。亜美ちゃんには、智貴がついてる」 「よかった」 彼方は私の頭を撫でながら。 「溜め込まないで、俺に話して」 その瞬間、私は、泣きながら言った。 「怖かった…亜美が死んじゃうって…無我夢中で走ったから、喘息が出て私も死んじゃうかと思った。喘息で亡くなった人、たくさんいるから…」 「そっか。目の前で人が倒れたんだもんね…怖かったね。でもね、亜美ちゃんには、智貴がいるし、奏には、俺がいる。絶対に死なせないし、何があっても絶対に助ける。だから、安心して」