《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

後悔してるはずなんて、ない。



――そう、思ってたのに――…。



「あたし……変だ……」



洸さんの言葉に、心が音を
たててる。



――何もかも諦めて、楽に
生きていこうって決めたん
じゃなかったの?



もう悲しい思いをするのは
嫌だから――だからもう、
いいやって。



(納得したつもりで……
まだ本当はどこかで、
諦めきれてなかったって
ことなの……?)




『変われるよ、お前は』




ふいによみがえる、洸さんの声。




……ひどい人だ。



あの人があんなことを言う
から、あたしの心がこんな
ふうになっちゃったんだ。


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