《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

もう一度目でたどった文字を
声に出して呟いたら、なぜ
だかドクンと胸が波打った。



(何……この感じ……?)



戸惑いを隠せなくて、思わず
誌面から手を離し、両手を
胸に当てる。



(なんかあたし……
ドキドキしてる……)



―――どうして?


なんであたし、こんなに
胸がざわついてるの?



(なんか……洸さんの
インタビュー読んでるだけ
なのに、自分に言われてる
ような気がして……)



――チクチクと、さっき
から感じてた痛みが、
さらに大きさを増してくるよ。


_