《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

「水瀬と一緒にいた頃のお前が
どれだけ輝いてたかを、
オレは知ってる。

……眩しかったよ、お前は。

純粋で一途で、ひたむきな
心が本当にお前を輝かせてた。

あれがお前の本当の姿
なのに……輝きを失った
お前を見てるのは、
耐えられなかった……」



「洸さんっ……」



いつの間にか、あたしの
頬を熱い雫が伝わってた。



もう、いてもたっても
いられなかった。



脱力感はせき立てる想いが
吹き飛ばしてて、あたしは
はやる心を抑え、立ち
上がってドアを開けた。



「千夜子――…」



外に飛び出したあたしを、
洸さんはしっかりと
抱きしめてくれる。


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