《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

「………………」



「外面だけいいけど、
実際全然中身がない。

そんなヤツだってわかってた
けど、あの頃はそういうのも
どうでもよかったんだ。

人付き合いなんて本心では
面倒だった。

でも孤立するよりはツレが
いる方がいいから、あんな
ヤツでも傍にいればいいかと、
その程度だ」



(なんか、本当に今の
洸さんとは全然違う……)



あたしはさらに驚かずには
いられなかった。



だって今の洸さんも、一見
クールで冷たそうに見える。



でも仲間との人付き合いには
彼の“心”を感じるし、
ただの冷たい人じゃない
ことは、もうあたし自身が
身をもって経験してるもの。


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