《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

「やれやれ。
まだ思い出さないか。

ったく、お前は本当に、
究極の鈍感だな」



「えっ、えぇっ!?」



どういうこと? サッパリ
意味がわからない。


もしかして、洸さんが
前からあたしを知ってるって
言ってたことと、関係があるの?



「ごめんなさい。

でもあたし、本当に
わからなくて……」



心当たりすら浮かばない。



素直に謝ると、洸さんは
呆れた笑いをこぼした。



そして、



「何度か話をしたこともあるぞ。

水瀬の隣にたまにいただろ。
うっとおしい髪に眼鏡で、
怖い顔した男が」



「え――――……」


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