《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

そんなまさか。



洸さん……水瀬先輩を、
知ってる?



「アイツから白状させた。
性懲りもなく、お前に
言い寄ってたこと。

アイツを見て動揺したんだろ?

関係者にも、ちゃんとそう
説明したから」



「洸さん………!」



間違いない。



洸さんは水瀬先輩を知ってて、
ちゃんと真実にも気づいてる。



でも、なぜ?



「水瀬先輩を、どうして……?」



ドアに顔を寄せて震える
声を漏らすと。



わずかの沈黙の後――
洸さんは、ゆっくりと
こう言った。


_