だってその証拠に、洸さん
からは連絡のひとつもない。



怒ってるなら、すぐに
電話してくるだろう。


だからしてこないってことは、
もうその必要がないってこと。



「洸さん……ごめっ……
なさ……!」



搾り出した声と一緒に、
涙が頬を伝い落ちる。



――どうしてあたしは、
最後の最後で。



水瀬先輩のことなんて、
気にしなければよかったのに。



どうしてあたしは、
こんなにも不器用なの――…。




(明日から、どうしよう……)



明日以降も部分的な
リハーサルを重ね、四日後に
本番を迎える予定だった。


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