《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

ヒロムさんは『ああそうだった』
と小さく頷いて、



「とにかく、お前にしたい
話があって、わざわざ来て
やったんだよ。

ちょっと抜けて、オレの
とこへ来い」



「はっ!? ぬ、抜けてって……」



今、バイトを抜け出せって
言ってるの?


無理だよそんなの。



「で、できません。仕事中
ですから……」



わけがわからないけど
とにかく断ると、ヒロム
さんはサングラスから少し
見える眉をスッとひそめて、



「アイツに任せれば
いいだろうが」



と、柳沢さんを指差す。


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