《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

     ☆☆☆☆☆



……頭が痛い。

割れるように、ズキズキする。




……あれからあたし、どう
やって帰って来たんだろう。

ほとんど覚えてなかった。



ただ、自分の住み慣れた
部屋に戻ると――もう、
涙は堪えようがなくて。



ベッドのシーツに顔を
うずめて、ひたすら泣いた。



体中が熱に浮かされたように
熱くて、このままズブズブと
溶けてしまうんじゃないか
ってくらいに。



そう――いっそ、溶けて
しまえたら楽かもしれない。


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