《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

「――――――っ!!?」



体中を、目の前が真っ暗に
なりそうなほどの衝撃が
駆け抜ける。



自分の耳が信じられなかった。



――今、なんて――…?



「洸ってクールで面倒くさがりな
ところあるから、別れた女と
ペアで仕事なんてしたく
ないんでしょ。

それに喧嘩別れだったから、
あたしに当てつけがしたいのよ」



―――当てつけ?



まさかそんな……
そんなわけない。



「スキャンダル絡みのドタ
バタにもすっかり嫌気が
さしちゃったみたいでね。

だから、あなたに声を
かけたんじゃない?

見た目もパッとしない無名の
新人なんかと噂になるわけ
ないじゃない。だから」


_