《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

内心ではどうしていいかも
わからず、心臓がバクバク
いってる。



でも、精一杯強がって
ジッと黙り込んでた。

それが、あたしの今できる
唯一の抵抗だったから。



ところが、そんなあたしに
聖恋さんの発した次の言葉は、
本当に思いがけないもので
――…。



「洸が、あなたがいいって
言ったって?

あなた、そんなこと本当に
信じてるの?

――バッカみたい。
そんなの嘘に決まってるのに」



「え―――…?」



カッと体が熱くなる。



………嘘? 

そんなわけない。



洸さんはもう何度も、真剣に
あたしに色んなことを
伝えてくれた。


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