《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

「なんて顔してんだ?

安心しろ。別にこの間の
文句を言いにきたんじゃない」



「え…………?」



そうなんだ。

でも、それじゃあどうして……?



「お前に個人的に用が
あって来たんだよ。

いや、ある意味ビジネス
でもあるかな。

まぁとにかく、弁当は関係
ないけど」



「…………?」



さっぱり意味がわからない。



なんて問い返していいかも
わからず困り果ててた時、
後ろの方から控えめに
だけど名前を呼ばれた。



「仁科さん……?」



振り返ると、厨房から
柳沢さんが不思議そうに
あたしを見てる。


_