「ユカッ! アンタ一人
また違うっ。

何回言ったらわかるのっ、
そこは――…!」



「ごめんなさい! もう
一度……もう一度だけ、
お願いします――!!」



案の定怒鳴られても、彼女は
ペコペコと頭を下げて、
懸命にそう声を張り上げた。



先生はしかめっ面をしながらも、
一旦曲を止めてツカツカと
彼女に歩み寄る。



「あのさ。そのセリフも、
もう何回も聞いたんだけど。

必死でやっててそれなら、
悪いけどアンタには踊りの
素質はないのかもよ。

他のみんなの迷惑になると、
こっちも困るの。できない
なら、やめてくれない?」


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