「洸さんが求めてるもの……?」



――どういうこと?


洸さんの望みは、あたしが
モデルデビューして、彼の
ペアになることで……。



困り顔のあたしを、洸さんは
呆れたような顔で見下ろしてる。



だけどあたしが答えられないで
いると、諦めたようにハァッと
肩を落とし、いきなり片手で
あたしの頭をグシャグシャッと
掻き回して言った。



「聖恋は美人だ。モデルと
しての才能もキャリアも、
充分持ってる。

けど、オレが求めてるのは
そんなうわべだけの美しさ
じゃないってことだよ」


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