ギクッと、体が強張る。



思わず生徒達から目をそらし、
洸さんを見上げた。



洸さんは漆黒の瞳にあたしを
映して――もう一度ゆっくりと、
繰り返す。



「アイツらは、自分を信じてる。

夢を叶えるために自分の
可能性を信じて、ただ
がむしゃらに、前を見てる。

だからあんなに、綺麗なんだ」



「洸さん………」



真剣な瞳。



それを見たら、わかった
ような気がした。



(洸さんが見せたかった
もの……言いたかったこと
って……)



「………気づいたか?

それが、今のお前に
足りないものだよ」


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