《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

見てるのは鏡に映る自分の
姿か、講師だけ。



踊ること以外は何も考えず、
ただ懸命に体を動かしてる
のが、彼らの顔を見てると
よくわかった。



「――綺麗だと、思わないか?」



ふいに聞こえてきた洸さんの声。



あたしはなぜかドキンとした。



「綺麗……?」



「そうだよ。アイツらの顔と姿。

ひょっとしたらステージに
立つどんな人気モデルよりも
輝いてるんじゃないかって――

オレは、そう思う時がある」



「どんな……人気モデル
よりも……」


_