《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

すぐに洸さんも同じように
上がってくる。



そしてふてぶてしい表情で
あたしを見下ろして、



「そこの座布団でも使って、
横になれ」



「は、はい……」



もう今がどういう状況なのか
わかんないけど、とにかく
目の前の仏頂面が怖い。



あたしは言われたとおり
座布団を取って、二つ折りに
して高さを作った。



横にって…? と思って
チラッと洸さんを見ると、
すぐに察してくれて、



「……うつぶせだ」



「わ、わかりました」



座布団を枕代わりにして、
畳の上にうつぶせになる。


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