《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

「なんだ? まさかオレだと
不満だとでも言う気か?

……自分の体を自分でケア
できなくてどうする。

オレだって、ちゃんとできる」



「いえ、そういうことじゃ
なくてですね……」



それは、自分で自分をケア
するためならいいよ。

でもあたしには、ダメでしょう!?



「べ、別にこのままでも
平気ですからっ。

ホントに、気にしないで
下さ―――きゃっ」



言葉の最後はマヌケな
叫び声になってしまった。



――痺れを切らしたように、
洸さんがグイッとあたしの
手を引いたんだ。


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