《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

(え…………?)



キョトンとする目の前で
ドアが閉まり――瀬戸さんの
足音が、遠退いてく。



「彰のヤツ……!」



聞こえた声にあたしは
ハッと顔をあげた。



リュージさんはタバコを
吸いに行ってるし、璃子
さんも瀬戸さんも電話を
しに行った。



だからつまりこの部屋は、
あたしと洸さんの二人きりに
なったわけで。



それで……『マッサージを
出来る人が他にも』って、
いうことは――…?



「まったく、とんでもない
マネージャーだな。

せっかくしたセットが
乱れたらどうする気なんだ……」


_