戸惑いを隠せないあたし
だけど、洸さんはそんな
時間もくれず、その場の
全員に向かって告げる。



「さ、だいぶ遅くなった。

今夜はこの辺にするか」



「そうね。じゃあ、撤収〜!」



璃子さんが明るく言って、
出してあった色々な器具の
片付けを始める。



「あ、あたしも手伝いま――」



「お前はいい。帰るぞ、千夜子」



「えっ、でも……」



あたしのためにしてくれた
のに、片付けも手伝わない
のは申し訳ないような……。



そう思ったけど、璃子さんが
クスクスと楽しそうに笑って
小声で耳打ちしてきた。


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