リュージさんの声にハッと
してるうちに、洸さんは
何事もなかったように瀬戸
さんの隣に立ってた。



「え……くれるって、
こんな高そうなの……」



「いいのいいの、洸の
ポケットマネーだから。

な、洸?」



「えっ!? 
そ、そうなんですか?」



ビックリしてさらに大声を
あげてしまったけど、洸さんは
涼しい顔で頷いて、



「最初だけだ。
どうせお前、ろくな服
持ってないだろ。

給料が出るようになったら、
自分で買え」



「……………」



(こんなことしてもらった
うえに服まで……。

どうしよ……いいのかな……)


_