だってそこに立ってたのは――
それはどう見ても、“あたし”
じゃなかったから。



(う……そ……だよね……?)



でも、そこにあるのは
やっぱり鏡。



その証拠に、あたしを見る
洸さん達全員も、ちゃんと
映り込んでる。



だからその中心に映る、
少しだけ“あたし”に似た
女のコは、やっぱり――…。



「信じ……られない……」



――これは、どんな魔法?



ねぇ洸さん……一体どんな
魔法をかけたら、あんなに
地味でみすぼらしかった
はずの女のコが、こんな
ふうに変わってしまうんですか?


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