(嫌だ……恥ずかしいよ。

きっとあたし、とんでもなく
マヌケになっちゃってる……)



みんながガッカリした顔を
してないのが不思議だけど、
絶対にそうだと思った。



分不相応なことをして、
一体どんなバカげた姿が
そこにあるんだろう。



息苦しいほどの恥ずかしさを
感じながら、かすかに震える
足で立ち上がり、体の
向きを変えたあたしは――…。





(え――――…?)





…………一瞬。




もしかして見てるのは鏡
じゃなくて、開いた壁の
向こうにある、別の部屋
なんじゃないかって思う。


_