《完》シークレット・ティアラ 〜不器用なシンデレラ〜

「――よし。次は髪ね」



璃子さんが言ってあたしの
髪に触れた。



後ろでひとつにくくってた
ゴムをとって、バサリと
髪をおろされちゃう。



髪をとかした後に彼女が
取りに行ったのは――ハサミ。



「えっ!? き、切るんですか!?」



「ウン。

だいじょーぶ、ちょっと
整えるだけだから」



「で、でも……」



困惑して言い淀むと、奥から
洸さんが立ち上がって
こっちにやって来た。



「璃子に任せろ。

そんなそっけないスタイルを
どうにかしてやろうって
言ってるんだ」


_