次の日
「結局昨日の誰だったの???」
「いとこ♪いとこのお兄ちゃん♪」
言い訳は、昨日の内に考えてた。
「あっそうなんだ!!…でも、なんで"友達"って嘘ついたの???」
「晃樹くんが、嫉妬しちゃうんじゃないかと思って。いとこって言っても、同じ年の男の子だし。」
「あはは、さすがに俺も、いとこには嫉妬しないよ~(笑)」
「だっだよね~☆それより、映画見ましょっ♪映画っ♪」
何気に上手くできてるし~♪♪
「はい、チケット♪1500円だよ」
「はいはい♪」
裕也なら、こういうの男らしくおごってくれんのになぁ~
まぁ、中学生だからしかないか…
「楽しみだね♪」
晃樹くんが無邪気な笑顔で言う。
「うん♪超楽しみー☆」
(またこの映画…。超つまんないんだよねぇ~。私こーゆー昔の話とか興味ないし~。ふわぁ~…ねむ~。)
チクタク チクタク
(あぁ~話全部覚えてるし~。でも、ここは可愛く泣いとくべきだよね~)
私は、昨日のように必死に涙をためた。
(…だめ…全然泣けない。…こうなったら、"あれ"を使うしかない…!!!)
こんな時のために、昨日の晩から仕込んでたんだよね~☆
私は、大きなビンに入った、大量の玉ねぎの汁をカバンから取り出した。
玉ねぎをミキサーにかけた物だ。
よしっ!!これを……
あれ…??玉ねぎって、目にしみるんだっけ???それとも鼻だっけ????
えぇい!!!こうなったら両方だ☆
私は、晃樹くんにばれないように、玉ねぎの汁を指に取り、目の下、鼻の下に塗りたくった。
ツーン…
キタキタキタキター(((゜∀゜;))))
………あれ????
全然涙出てこない…。
塗り足りないのかな………????
私は、玉ねぎを手ですくい、たくさん塗ってみた。
だめ…全然効かない…。
こうなったら…
ゴクリ…
私は、玉ねぎの汁を飲んでみた。
「うげぇ~…」
ま…まっずー(笑)
「先輩どうしたの???」
私の様子に気づいて、晃樹くんが心配そうに言う。
