はっきり覚えている…
同じ中学の"元"親友…
マキちゃんだ。
それは、中学校に入学してすぐのこと…
友達がいなかった私に、
初めて話しかけてくれた…
「ななこちゃんだよね???」
「………うん…。」
「そんなとこにいないで、こっちおいでよっ♪」
そう言って、私の手を引いてくれた。
「ななこちゃんっ!写メ撮ろ♪」
「う…うんっ!」
「ななこちゃんっ!プリクラ行こっ!」
「…うんっ!!」
「私達、親友だよ♪」
「うんっ!!!」
すごく嬉しかった…。
こんな私と一緒に
写真写ってくれるなんて…
"親友"って言ってくれるなんて…
そう思ってた…。
しかしある日…
「マキちゃんっ!!!なんで豚ｺﾞﾘﾗなんて相手にするの!?!?」
「………え…っ…」
「豚ｺﾞﾘﾗと遊びたいなら、私達もうマキちゃんと遊ばないから!!!!」
マキちゃんと仲良しだったグループのみんなでマキちゃんをせめた。
「……マ…マキちゃ…」
「……違うの…っ!!!」
………え…????
「豚ｺﾞﾘﾗと遊ぶのは、一緒にプリクラ撮ったら自分が可愛く写るからなのっ!!!」
マキちゃんは、グループの子に私と撮ったプリクラを見せた。
「わぁ～本当だぁ!!!豚ｺﾞﾘﾗが引き立て役になって、マキちゃんがいつもより小顔で可愛く見える～!!!」
「でしょ??そうしゃなかったら、こんな豚ｺﾞﾘﾗと遊ばないって(笑)」
そ…そんな…
マキちゃん…私のこと…
"豚ｺﾞﾘﾗ"って言った…
マキちゃんも、ずっとそう思ってたの…
マキちゃん…
嘘だって言って…っ!!!!!!!
それから私は…
プリクラを撮るときだけ、
マキちゃんや、マキちゃんのグループに
遊びに誘われた…。
勇気がない私は、
誘いに断れず、ついて行くだけ…。
ずっと…友達だと思ってたのに…
親友だって言ってたのに…
