「ずっ、ずみまぜっ…、」
『あー、謝らなくていいからっ、ねっ？』
「っっ…ぅうーーっ…！」
出会った時にもそう言って私を宥めてくれた。
そんな優しさに、私は恋をしたんだ。
『…何で泣いたの？』
私はある程度落ち着きを取り戻すと、新様に質問された。
そうだよね。
びっくりするよね。
おかわりを頼んだら、大号泣されちゃったんだから。
「ぁの…私は、ですね…男運がないんです。」
『…は？』
「ぃやっ、あの…か、彼氏が出来ましてもっ、すぐフられるっていうか…ッ、ぉ、“重い”らしいんです！私って…。だから…手料理を振る舞っても喜んでもらえないって言うか…おかわり、してもらったことがなかったから、その…」
あーもう…最悪だ。
新様にかつて私の最低な恋を知られるなんて…
最悪にもほどがある。
『…最低だね。』
「っっ！」
低く、ドスの利いた新様に声に、一瞬ビビった。
…っというか、新様に“最低”と言われて悲しくなった。
