――…新様、

今の言葉、どういう意味ですか?


「ぁの、///」

『ん?』

「わ、たし……そんなに、ほっとけない、ですか…?」

『うん。一人でやらせちゃ、なんかイケない気がする(笑)』

「………」


汚れを知らないような新様の笑顔に、私が持ってるような感情が新様にはないように感じた。

言うなれば……私の勝手な勘違い。

…そうだよ。

新様が、こんな庶民を本気で相手するわけないもん。


『……おねーさん?』

「――ぇ、あ……」


でも、それでも、

新様のことが好きなの――…。


「だっ、大丈夫ですっ!一人で出来ますよ!だから安心してテレビでも見ててください!」

『ん…、だけど、』

「さっ、油引こー。」

『………、』


まだ何か言いたそうな新様に背を向けて、私は続きを始める。

今、これ以上新様と話したら…本音を言いそうな気がしたから。

泣いて、新様の迷惑になりそうだったから。

余計なものを排除して、私は料理に集中した。


――ねぇ、新様。

私は出会ったあの日から、傘を傾けてくれたあなたに恋をしました。

どうしようもなく好きで、大好きです。

この気持ちを言ったら、新様は何を思いますか――…?