『えーすごー…。じゃぁ、家事も全般…?』
「大丈夫です。」
『さすがっ!』
パチパチパチ…、と新様に拍手された私は照れてしまい、次第に玉ねぎを着る包丁裁きのスピードが上がる。
『ぉお、包丁裁きのエキスパートだね、おねーさんって。』
「そんなぁ、褒めても何も出て来ませんよぉ、」
嬉しすぎて笑顔になってしまう。
照れながら玉ねぎを高速で切る女って…。
気持ち悪いにもほどがあるだろう。
そんなこんなで新様に煽てられながら食材を切ることを終えた私は、炒め作業に取り掛かる。
『手伝おうか?』
「だっ、大丈夫ですよ!お気遣いいただき、ありがとうございます。ですが、新様は出来るまでお寛ぎくださいませ。」
そんな時、心優しき新様は手伝いを申し出てくれたけど、私は申し訳なくて断った。
元々これは、私から新様へのお礼だし。
『んー…でも…おねーさんって、なんかほっとけないんだよねぇ…。』
「っ、…!」
新様の言葉に息が詰まる。
心臓の鼓動も早い。
身体が…――熱い。

