誘い月 ―I・ZA・NA・I・DU・KI―




もうだいたい分かった。

あゆみんが勘違いしていること。

それもはもう、これしかない。

――賢吾のことだ。

あの場には蒼もいなかったし、勘違いするのは無理ないんだ。

きっと…あゆみんは、俺と優梨子さんのことを、


“夫婦”


そう思ってるんだ。


『来い。』

「えっ――」


だから、あんなに俺と話すのを避けようとしてたんだ。

でも、そうはさせない。

俺は、俺が好きなのは、

俺が夫婦になりたいって思ってるのは、


愛実


君なんだから