誘い月 ―I・ZA・NA・I・DU・KI―




昨夜、私は考えた。

私が、新にお礼として何かできること。

こんな私が出来ることは、看病とか、お掃除とか、料理とか、それくらいで。

新は病気じゃないし、新の家の掃除を勝手にするのはどうかと思う。

だったら、料理しかない。


・・・というわけで。

只今の時刻、7時。

多分、まだ新は寝てる。

確認をしてみれば、新も今日はお休みで、休日はいつも9時ごろに起きるらしい。

だったら、私が朝ご飯を作ろう!

――と、思い立ち、私は早速洋服に着替えて、スーパーに向かった。


「新様、なにがいいかなぁ~…?」


人間、そう簡単にくせは治らないらしい。

無意識に新のことを考えると、“新様”と口走ってしまう。

…もう、この際、“新様”で良くない?

新様には、“新”って、呼び捨てにすれば…良いし。

うん!そうしよう。


私には、“新様”の方が似合ってるよ。

・・・うん。