「あのっ、新さ――」

『黙って。』

「ッ…!!」


こんな冷徹な新様なんて見たことない。

何?

何が起こってるの?

どうして新様が怒ってるの…?


「っ、ここ…!」


連れてこられたのは新様のマンションだった。

ヤダっ…!


「新様、離してっ…!」

『ッ!』


ここで初めて、私は新様に抵抗をみせた。

だって新様の家に行ったらきっと…!


「話ならまた今度…ッ」

『愛実!』

「ッ!?」

『お願いだから…来て。』

「……っ」


そんな傷ついたような目で私を見ないで…

そんな顔されたら、無力な私は従うしかないじゃない…。