誘い月 ―I・ZA・NA・I・DU・KI―




「どっ、どうしたの!?こんな時間に…、」


慌てて、どうしたものかと秀人くんに近寄る私。


「秀人くん?もうお部屋で寝てなきゃダメでしょ?」

『だって…、』

「ん?」

『愛実ねぇちゃんが来てくれないからぁ~!』

「秀人くん…。」


秀人くん、待ってたんだ、私を…。


「ごめんね、秀人くん…。」

『ぅう~…』

「ほら、今度はお姉ちゃんがついてるから!お部屋に戻ってねんねしよ?」

『やぁだぁ~!もっとおねぇちゃんと一緒いる~!』

「秀人くん…。」


こ、困ったな…。

秀人くんは、こうなったら泣き止まないんだよー…。