「ひかりね…
お兄ちゃんのこと
忘れられなかった」


ひかりは俺の頬に
そっと触れた。


ひんやりとしてて
心地よい。


俺はその手に
自分の手を重ねた。


「あの日からずっと
お兄ちゃんに会いたかった。
だって…命の恩人だから」


俺とひかりは
見つめあった。


そして二人で
あの日を思い出していた。