「…がらじゃねぇ」


今日は長いこと
あの子を
思い出してたなぁ。


「けいくん、おはよう。」


新しい看護師。


「…ん」


俺は布団から
起き上がった。


若い看護師は
こびを売るような目で
俺を見てくる。


まぁ毎日のことだから
慣れたけどね。


「何??俺の顔に何かついてる??」


俺は軽く笑う。


「あ、いや別にそんなわけじゃっ」


看護師は俺から
目をそらした。


いそいで朝ごはんを
並べていく。


「あんた何歳??」


新しい看護師に
興味もないが
聞いてみる。


「…何歳でもいいでしょう??」


看護師は俺を
見つめる。



「まーね。
あんたなかなか綺麗だし」


思ってもないこと。