「あんた!最近、南先輩とはどーなの?」
綾音は口を開けば、このセリフしか言わない。
「南先輩ってモテるからねぇ~……」
「そうそう。そろそろ下の名前くらい呼ばないと捨てられるぞ、お前(笑)」
学まで会話に入ってきた。
二人は縁起でも無いことを口にする。
「捨てられたからって泣き付いてこないでよ?」
「慰めてやんねーから…」
「え……」
そういえば私、南先輩と付き合ってから何をしただろう…。
…何もしていない……。
「どうしよう…あたしっ……」
「まぁまぁまぁ。落ち込んじゃだめだよ」
落ち込ませたのは誰じゃい!
なんてノリ突っ込みをしたくなるくらいバカだ。
「まずは名前で呼ぶんだよっ!!」
「それ…正しいの?」