"コツンッ"
頭に何か当たった。
どうやら後ろから紙が飛んできたらしい。
『どーだった?』
後ろをみると、綾音がニヤニヤしてこちらをみていた。
『なにが?』
あえてとぼけて聞いた紙を綾音に投げた。
すぐに返事は帰ってきた。
『遅かったってことは…(笑)』
私はとっさに綾音をみた。
やはりニヤニヤしている。
「荒川っ!遅れてきたくせにお喋りとはいい度胸だな。」
「げっ!!」
学年…いや学校の中で一番怖いと有名な数学の仲程先生に見つかってしまった。
「○△×□○△×□…」
それから数学ではなく私への説教が始まった。

