「私は南先輩を忘れるのっ」


家のベッドで一人、お経のように唱えていた。

「忘れたいっ!でも無理だ」



独り言って案外楽しい。

すると携帯がなった。





090-****-****

知らない番号からの電話だった。




「もしもし…」

『俺。』




電話の相手は紛れもなく
「南先輩…」


だった。