私は嵐を支えきれずに、その場に倒れこんでしまった。 「嵐?どうしたの?」 「………っ……」 嵐の顔が真っ青…! 《ヌル》 え……? 何か濡れたような感触がして、手のひらを見た。 ……………!? 嵐の来ている上着の下に、赤く染まった服が見えた。 血だ… 「やだ…嵐!!」 「く……たいした…ことねぇ…よ…」 早く救急車を… 「歩穂……」 嵐は私の頬に手を伸ばした。 冷たい手… 「好き…だ…」 そう呟いて、嵐は意識を無くした…