旅行で肝だめしをした日。



歩穂が雪山から転げ落ちた。



足をひねったと涙目で訴える歩穂を…



本気で可愛いと思った。


菜月とか、過去とか、関係なく、歩穂を愛しいと思った。



やっと気づいた。



俺は、歩穂に菜月を重ねてたわけじゃなかった。


楠歩穂という一人の女の子を好きになったんだ…


だけど、今さら言えない。


やっぱり好きだなんて言えない。



きっと歩穂は、もう俺を好きじゃない…



あんな風に傷つけた俺を…




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