旅行で肝だめしをした日。 歩穂が雪山から転げ落ちた。 足をひねったと涙目で訴える歩穂を… 本気で可愛いと思った。 菜月とか、過去とか、関係なく、歩穂を愛しいと思った。 やっと気づいた。 俺は、歩穂に菜月を重ねてたわけじゃなかった。 楠歩穂という一人の女の子を好きになったんだ… だけど、今さら言えない。 やっぱり好きだなんて言えない。 きっと歩穂は、もう俺を好きじゃない… あんな風に傷つけた俺を… ~~~~~~~~~~~~~~